混合度の計算式の説明

fml_1
但し VJt:測定値  V0 :平均値  N :測定箇所(測定個数) VMAX(明度最大)、VMIN(明度最小):混合原料で設定した、フォトメーターのフルスケール上下限

   M=1:完全混合、M<1:不完全混合


混合度計算式M1は多くの文献に書かれています、標準偏差の計算式を応用した式です。

混合度計算式M2は大阪府立大学では承認していただき、実際に使って戴いておりますが、どの文献にも書かれていません。
しかし当社は、フォトメーターで出力電圧値に基づく混合度を計算する場合の計算式は、混合度計算式M2でなければならないと思っています。


いま図1と図2の様な例を考えます、2つの図は収束する平均値は違いますが、平均値からのバラツキは同じとします。
この2つの図の様な事は原料の混合比率を変えた場合に現実に起こるはずです。
fig_1

ここで当社は、平均値からのバラツキが同じ場合、混合度は同じ値であるべきだと考えます。

混合度計算式M1と 混合度計算式M2の分子はどちらも平均値からのバラツキを表していおり同じ値です。
しかし混合度計算式M1の分母は平均値であるため、平均値からのバラツキが同じでも、収束する値によって分母が変わり、混合度が大きく異なります。

これは混合度計算式M1の基になる標準偏差の計算式は、絶対値で測定した値で計算する事を前提としている為だと思われます。


色をLabで表した場合、フォトメーターはLのある範囲をフルスケールに設定します。
そのような相対的な測定機の場合には、混合度計算式M1はそのままでは使えないと、当社は考えます。

そこで分母をフォトメーターのフルスケール(例えば、2つの原料を0.00と5.00に設定した場合は5.00となり、2つの原料を1.00と4.00に設定した場合は3.00となる)とする混合度計算式M2で計算すると、原料に対する混合物のバラツキ具合を正しく表わす事が出来ると思います、よって混合度計算式M2を混合度の計算式Mとしています。

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